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患者さん寄りに座る
●患者さん寄りに座る
奈良医療通訳のリューです。前回は医療通訳者は患者さんと医療者の間に座ると述べました。では、患者さんとの距離はどうでしょう?今回は患者さん寄りに座ることについて、語りたいと思います。
●情報の非対称性
情報の非対称性は取引を行う際、商品やサービス等に関して当事者がもっている情報に当事者間で格差があることを指します。 医療の場合、患者さんは持っている情報量が少ないと言っても過言ではありません。納得した治療を受けるには、患者さんが自分の状態に対する理解と治療方針の了承が必要です。
●中立でありつつ、患者さんをサポート
中立の立場を表すには、医療者と患者さんのど真ん中に座るのは正しいかと思います。しかし、情報の非対称性のことを考えると、患者さんに圧倒的に不利なことがある場合、医療通訳者が介入することもあるでしょう。そういう意味で、患者さん寄りに座ることは、何かあるとき、患者さんをサポートする意思表明です。
●患者さんの不安の解消
心身が弱っている上に、言葉の壁を感じたとき、言葉が分かってくれる人がいると、寄り添いたくなります。患者さん寄りに座ることによって、不安の解消につながります。そして、患者さんが分からないことがあるとき、質問しやすくなる狙いでもあります。