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医療通訳者の座る位置
●医療通訳者の座る位置
奈良医療通訳のリューです。昨年東京外国語大学の学生さんから「医療通訳者の座る位置」についてインタビューを受けました。その話について、3回にわたって、皆さんに伝えたいと思います。
●今までは斜め後ろ
今までは医療通訳者が座るベストな位置として、患者さんの斜め後ろが取り上げられています。通訳者は黒子のような位置づけで、目立てはいけないし、医療者と患者さんのコミュニケーション、特にアイコンタクトを妨げないようにするのが目的としています。しかし、この場合はいくつかデメリットがあります。
●患者さんの表情が見えない
医療通訳者が患者さんの斜め後ろに座ると、医療通訳者は患者さんの顔や表情が見えません。患者さんの表情は通訳者としての情報源です。患者さんが不安や説明が分からないとき、通訳者は患者さんの表情を察して、説明の仕方や対応方法を変えた方が良いかどうか検討し、医療者に相談しますが、この場合は不可能です。
●患者さんは通訳を使い慣れていない
多くの患者さんはビジネスマンと違い、医療通訳を使い慣れていません。患者さんは病気を抱えており、不安を感じ、医療通訳者がいる方に振り向けます。斜め後ろに座ると、患者さんの振り向けで逆に医療者とのコミュニケーションの妨げになります。
●終わりに
医療通訳者が座るベストな位置はどこなのか、次回伝えたいと思います。